落語で怖い話 もう半分・・・


落語で怖い話

(ライターFT)

落語の怪談噺の誕生と、怪談噺の名手「初代林家正蔵」
 

 怪談噺を最初に興行したのは、初代三笑亭可楽の門弟「可楽十哲」の一人である初代林家正蔵です。正蔵は自ら怪談噺を作り、大道具大仕掛入りで演じたと伝えられています。

 以来、初代正蔵は「大道具怪談噺の元祖」と言われ、歴代の多くの正蔵が怪談を得意としてきました。最近では、「波動のある声」が独特の世界観を生む、八代目林家正蔵(先代・晩年は林家彦六)の怪談噺が絶品です。

🌟ドロドロもドタバタも楽しめる!落語の怖~い怪談噺




 落語で怖い話といえば、怪談ものが有名ですが、中でも面白いのが古今亭志ん朝の「もう半分」でしょう。

落語の怪談噺の誕生と、怪談噺の名手「初代林家正蔵」
 

 ある夫婦は、永代橋(千住大橋とも)のそばで小さな注ぎ酒屋(=店内で飲ませるサービスを行っている酒店)を営んでいる。そこへ、60歳を過ぎたと思われる行商の老人が毎晩やって来る。

 老人は、1合の酒を一度に頼まず、まず「(一合枡に)半分だけお願いします」と5勺だけの酒を注文し、それを飲み終わると「もう半分」と言ってまた5勺を注文する、という変わった酒の飲み方をしていた。店主が理由をたずねると、老人は「その方が勘定が安くなり、量を多く飲んだ気がするからだ」と言う。

 ある日老人は、店に風呂敷包みを置き忘れたまま店を出る。店主が「また明日も来るだろうから、包みをしまっておこう」と持ち上げると、やけに重いので不審に思う。包みを開くと、50両もの大金が入っている。

 「この金があれば念願の大きな店が持てる」と悪心を起こした夫婦は、慌てて取りに戻ってきた老人に対して知らぬ存ぜぬの態度を貫く。老人は涙を流しつつ、「娘が吉原へ身を売って作ってくれた金だ」と明かすが、結局落胆して店を出て行く。老人は、橋から川へ身を投げる。

 しばらく後、酒屋夫婦に赤ん坊が生まれる。ところが、生まれてきた赤ん坊の頭は白髪で覆われ、その顔は、かつて身を投げた老人そっくりだった。店主の妻は、ショックのあまり寝込み、そのまま死んでしまう。店主は「子供を育てることが老人の供養になるだろう」と思い、乳母を雇う。ところが、みんなつぎつぎと1日で辞めてしまう。店主は物事に動じず強気だ、という評判の乳母を雇うが、その乳母もひと晩で「辞めたい」と申し出てきた。店主が理由をたずねると、乳母は「自分の口からはとても言えないので、ご自分の目で確かめてほしい」と言う。

 その晩、店主は乳母と赤ん坊が寝ている隣の部屋に隠れて、様子を見届けることにする。丑三つ時(=午前2時 頃)、それまで寝ていた赤ん坊が急に起きあがり、乳母の寝息をうかがいつつ、枕元の行灯の下に置いてある油さし(=行灯へ油を補充する道具)から静かに油を茶碗に注ぎ、それをうまそうに飲み干す。

 店主は「おのれ爺(じじい)、迷ったか!」と叫び、部屋へ飛び込む。赤ん坊は茶碗を差し出し、

「もう半分」

🌟出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』




 内容についてはざっとこんな感じですが、実際にこの落語、引き込まれます。



 落語の素敵なところは情緒ではないでしょうか?

 笑いから怪談まで、バリエーションも豊富、寝る前にヘッドフォンで聞いて寝るととても怖かったです(笑
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