小説家を選ぶ まとめ
特集
2019.10.10
小説家を選ぶ 星新一 「明治・父・アメリカ」 (ライターFT)
香港は特別な場所 星 新一(ほし しんいち、本名:星 親一、1926年(大正15年)9月6日 – 1997年(平成9年)12月30日)は、日本の小説家、SF作家。
父は星薬科大学の創立者で星製薬の創業者・星一。森鴎外は母方の大伯父にあたる。本名の親一は父・一のモットー「親切第一」の略で、弟の名前の協一は「協力第一」の略。父の死後、短期間星製薬の社長を務めたことがあり、日本の有名作家としては辻井喬こと堤清二(西友社長)と並んで稀有な東証一部上場企業(当時)の社長経験者である(ただし、堤の場合は西友の経営参加や上場よりも創作活動が遙かに先行しており、星の場合は完全に経営を離れたのちに創作活動が始まっている)。
豊富な作品量でありながら、それでいてどの作品も質の高さを兼ね備えていたところから「ショートショート(掌編小説)の神様」と呼ばれているが、『明治・父・アメリカ』、父親や父の恩人花井卓蔵らを書いた伝記小説『人民は弱し 官吏は強し』などのノンフィクション作品もある。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 星新一といえばショートショートですが、「明治・父・アメリカ」という作品を推薦します。 自分の父が貧しいながらも、20歳で単身渡米し、困難にも負けず製薬会社を設立し、成功を収めるまでのサクセスストーリーです。このように書いてしまうと、努力と根性などの話かと思われがちですが、明治時代のアメリカ社会や内情などが描かれており、その中でちっぽけな日本という国がどう映っているかが描かれており、当時の日本人の勤勉さには脱帽します。 明治維新後、世界に目を向けた日本人の活躍を描いた作品ですが、とにかくすぐに物語に引き込まれていきます。 ショートショートではない星新一の作品、手に取るまで時間がかかった人も多いそうですが、とにかく面白い作品です。 『明治・父・アメリカ』の単行本が出版されたのは1975年、この頃、日本人はアメリカに対してどんな感情を持っていたのでしょう。戦争に負け、多くの犠牲者が出され、それでもアメリカに憧れた時代だったと思います。 そこで働く事の厳しさは相当なもの。それでもアイデアと行動を止めない主人公、星一(ほしはじめ)が、日本の歴史上の人物たちと交流を深め、製薬会社を起こし成功をおさめます。 さすがに星新一、文章はスマートで読みやすく一気に読めてしまいます。 ここまでのスマートさは星新一ならでわです。 オススメの秀作です。小説家を選ぶ ガブリエル・ガルシア=マルケス (ライターFT)村上春樹?夏目漱石?それとも…小説家が選ぶ「影響を受けた作家」第1位が決定! この本を読んで考え方が変わった」
「昔読んだこの本は今でも心に残っている」
決して数多くはないが、読んでいるとこれまでの価値観を一新させられたり、物の考え方が根本的に変えられたりする本がある。
「作家たちに最も影響を与えた作家」は誰なのだろうか。作家たちの声を集計するとこんな結果となった(結果は2016年5月25日時点のもの)。
■ガルシア=マルケス、谷崎潤一郎、夏目漱石、「レジェンド」が上位を独占
1位……ガブリエル・ガルシア=マルケス(4人)
2位……司馬遼太郎、夏目漱石、谷崎潤一郎、村上春樹、手塚治虫(3人)
3位……レイモンド・チャンドラー、大江健三郎、沢木耕太郎、宮部みゆき、川端康成、山田太一、梶井基次 郎、M・バルガス=リョサ、ミゲル・デ・セルバンテス、太宰治、ちばてつや(2人)
作家たちからの「影響を受けた」という声が最も多かったのが、1982年にノーベル文学賞を受賞したコロンビアの作家、ガブリエル・ガルシア=マルケスだ。
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村上春樹?夏目漱石?それとも…小説家が選ぶ「影響を受けた作家」第1位が決定! ガブリエル・ガルシア=マルケスはコロンビアの作家・小説家。そしてノーベル賞作家である。彼の有名な作品は「百年の孤独」という名作になります。
百年の孤独 あらすじ ホセ・アルカディオ・ブエンディアとウルスラ・イグアランを始祖とするブエンディア一族が蜃気楼の村マコンドを創設し、隆盛を迎えながらも、やがて滅亡するまでの100年間を舞台としている。
コロンビアのリオアチャにあるコミュニティでは、近い血縁での婚姻が続いたせいで豚の尻尾が生えた奇形児が生まれてしまった。それを見たウルスラは性行為を拒否するが、そのことを馬鹿にされたため、ウルスラの又従兄弟で夫のホセ・アルカディオは彼女を馬鹿にした男を殺してしまう。しかし殺された男がホセとウルスラの前に現れ続けたために、夫妻は故郷を離れてジャングルを放浪した末に、新しい住処「マコンド」を開拓する。
そしてウルスラは「豚のしっぽ」が生まれないように、婚姻の相手は血の繋がりのない相手に限定するという家訓を残した。さまざまな人間模様や紆余曲折がありながら「マコンド」は繁栄していったが、ウルスラが残した家訓は玄孫の代に叔母と甥の恋愛結婚という形で破られ、「マコンド」は衰退と滅亡へと向かっていく。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 もう随分前になりますが、この小説を買った時、翻訳の読み辛さに、読むのをやめてしまったのですが、それから数年、本棚にあるこの作品、「読んでね~」と思い出し、読み始めたら止まりませんでした。
海外の名作って、日本人の感覚では理解し難い部分があるのですが、これは単純に翻訳の問題でもあるように思います。日本人の感覚で翻訳してくれた物は読みやすいのですが、原文をそのままの感覚で翻訳している作品は非常に読み辛く、シンドイです。
ジョージ・オーウエルの「1984」ですが新訳版はかなり読みやすいです。ダルトン・トランボ作の「ジョニーは戦場へ行った」とても読み難い翻訳でした。苦行と思いながら読みましたが、やはり何度読み返しても辛いです(笑
海外作品の中で、「アルジャーノンに花束を」というダニエル・キースの名作がありますが、これは非常に読みやすい翻訳になっています。ジョン・アーヴィングの名作「ホテル・ニューハンプシャー」も結構読み辛い翻訳でした。
翻訳により読み辛かったりする作品の中で、ガブリエル・ガルシア=マルケスの作品はファンタジーとリアリズムが交錯する作品になるので、非常に入り難く、読み辛い作品というのが私の感想です。
しかしこの作品、タイトル通り、人間の孤独を文章で体感させてくれる作品なのです。孤独をここまで体感させてくれるというのは、まさに名作と言えます。できれば2回以上読んでみて下さい。この作品の偉大さがよく理解できると思います。