偉大な漫画家、水木しげると妖怪。日本の妖怪観は完全にこの人が創りあげた。

水木プロダクション公式サイトげげげ通信

 水木しげるさんが2015年11月30日に死去した。93歳。

 水木しげるといえば隻腕の漫画家、「ゲゲゲの鬼太郎」の作者。

 現在の人気妖怪アニメもかなりの影響を受けている。

(ライターFT)

偉大な漫画家、水木しげると妖怪。日本の妖怪観は完全にこの人が創りあげた。


 93歳という長寿だったが、漫画界だけでなく日本の宝とも言える人物ではないだろうか。うちの息子が熱を出して、近くの小児科に連れて行ったときのこと、待合室でみずきしげるの「日本妖怪大全」という絵本を読んでとせがまれ読むと、熱にも関わらず水木しげるの描く妖怪達の絵に引き込まれていた。

 熱でしんどかったはずなのに、「これは?こっちはなんて妖怪?」と引き込まれ方がハンパではなかった。少し古めの本だったので、今の鬼太郎のような絵ではなく原作に近い絵だった。



 とにかく「砂かけばばあ」のインパクトは強烈である。

 誰でも引き込まれるこの画力、凄いと思いませんか?



 水木先生はとにかく昔に描かれた妖怪をモチーフにし描いている。しかし原画を壊さずに水木テイストで仕上がった妖怪達は、さらに威力を増す。



 妖怪画は数多く残されており、鳥山石燕(とりやませきえん)の描いた妖怪をモチーフにしている。上記画像は鳥山石燕(とりやませきえん)の「画図百鬼夜行」で描かれている「ぬらりひょん」である。



 こちらが水木しげる作画の「ぬらりひょん」、初期のモノで、原画にかなり近い。アニメで描かれた「ぬらりひょん」も以下のような感じだ。



 おどろおどろしさがなくなり、少し愛嬌があるけど、その奥には何ともいえない不気味さも失っていない。



 アニメ化にあたりさらに水木先生の元々の絵より、可愛らしく描かれている。



 「ゲゲゲの鬼太郎」の原案と言われる作品が「墓場鬼太郎」、実はアニメ化もされた作品となる。鬼太郎は幽霊族の末裔として、幽霊の子どもとして誕生する。

墓場鬼太郎の登場人物

 内容はかなり怖い、そしてシュール。

 鬼太郎を妊娠している時に、病気でなくなってしまう幽霊族の鬼太郎の父、同じ病気にかかり治療費を支払う為に血液銀行で血を売る母。出産を目前にしやはり死んでしまい、死後、墓に埋葬されたお墓から鬼太郎は産まれてくる。

 墓場鬼太郎はかなりのワルなのである。



 しでに「ねずみ男」も登場し、人間社会をただ客観視するのみで、ゲゲゲの鬼太郎のようなヒーローでもなく、物語のオチもない。

 元々、「墓場鬼太郎」は貸本版として制作された。腹黒い鬼太郎、ねずみ男ばりに性格も最悪、妖怪がした借金を取り立てり、女の子を追い回したりと本来の鬼太郎ではない。



 水木作品としては、夢のある妖怪達でなく、人間の業を描き、私達に警鐘を鳴らしている。

 水木先生の作品を観た、うちの5歳の息子は、完全にトラウマ(笑

 小さい頃、鬼太郎の前進である「墓場鬼太郎」を読んだ私もトラウマだったりした。

 親子揃って、水木作品に衝撃を受けたのは紛れも無い事実である。 
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